腹腔鏡下 子宮全摘出手術日(入院1日目)
こんにちは、るいです。
いよいよ手術日です。昨夜は、緊張しているわりには7時間くらい眠れました。
ドクターからの指示は、「手術当日は自宅でシャワーを浴びて脱ぎやすい洋服を着てくるように」。
朝11時に入院手続きをするので、夫の運転で、病院に向かいます。
手術前日から入院ではなく、手術日に病院に行って、手術が終わって初めて病室に移動です。日本だと前日からの入院が多いですよね。手術前日にきちんと検査してもらって、体調や気持ちを整えるためにも前日から入院の方がいいなぁと思いました。
病院で入院手続き&問診・検診
民間医療保険(Private Health Funds)に加入しているので、プライベート・ホスピタルでの手術、入院(個室)です。
病院の入院患者用の受付でチェックイン、保険のExcess(自己負担分)の支払いを済ませ、ソファーに座って待つ。ここで、不安が強まる …。数分後、ボランティアの方の案内で診察室へ、夫にも一緒に来てもらいます。
診察室では若いナースによる入院手続き。手術日が決まってすぐに、入院手続きフォームに記入してオンラインで病院に提出済みなので、まずは、20項目ほどの質問の再確認。
アレルギーや(アレルギー体質なので結構いろんなものに反応して蕁麻疹がでます)過剰反応するお薬のこと、手術歴、不整脈のことを詳しく聞かれました。そして、事前にドクターから渡され、署名して持参するように言われていた同意書(Consent Form)の確認。あとは、血圧、脈拍、熱を測って、ふくらはぎのサイズをチェック、血栓予防用の”着圧ソックス”と”滑り止めが付いているソックス”を渡されて、おしまい。
過去にオーストラリアで3回、全身麻酔を受けたことがあります。今回も含めて浣腸はありませんでした(良かった…)。水を含む絶食は手術の6時間前から。あと、剃毛もありませんでした。
プレ・オペレーションルーム
プレ・オペレーションルームへ移動です。このお部屋にはベッドがいくつかあって、カーテンで区切られています。後ろ開きのガウンみたいなの、紙のショーツと頭にかぶるキャップを渡され、着替えてベッドに横になります。
ナースが、温かいブランケットをかけてくれ(気持ちいい〜)、着圧ソックスも履かせてもらいます。手首、足首、心臓の上あたりにシールを貼って線をつなげて測定していたのは、心電図かな、数分で終了。
ベッドごと手術室に向かったのが12時過ぎごろ。病院に到着してから1時間くらい…さすが手際いいですね。夫とはここでお別れ。
付き添いの方がいない場合、荷物はここでロッカーに入れて、手術後は病室に荷物を移動してくれるようです。
麻酔導入エリア
手術室のすぐ手前が麻酔導入エリアになっていて、まずは麻酔医助手からアレルギーのことや、どのような手術を受けるか自分の言葉で説明してください、などのやりとり。手術のスタッフメンバーが数人、自己紹介がてら声をかけてくれる(みなさん優しい!)。今日のメンバーは執刀医を始め全員女性。
執刀医から、「全身麻酔で、尿道カテーテルが入ります、今夜の夕食は普通に食べてください(そんなすぐに食べられるのかな?)、炭酸ガスの影響で術後は肩の痛みなどが出るけど心配は要りません」など最終説明。何か質問ありますか?と3回も聞いてくれます。
その後、その執刀医が「自分の部屋で15分横になって来ます」とスタッフに言ったのが耳に入ってきて…。ドクター、お疲れなのかな、調子良くないのかなぁとすご〜く気になりました。
で、担当の麻酔医から再度問診後、左肘の内側にまず、軽い麻酔をした後、太い留置針を入れます、なので太い針を入れる時に痛みはありません。すごく緊張していると伝えると、リラックスする薬を入れてくれました。
手術10分前くらいに、手術室から音楽が流れ始めます。ちなみに、歌が入っていないアジアンポップスぽい明るめの曲でした。
手術室へ
午後12時40分ごろ、ベッドごと手術室へ移動。モダンな照明やモニター機器に圧倒される私。ベッドから左隣の狭い手術台へ自分で移動…ここで記憶がなくなりました。”麻酔を入れますよ”との声を聞くことなく、マスクで麻酔薬を吸入することなく…。少し前に入れたリラックスする薬で眠ってしまったのでしょうか。
手術室での記憶は1分なかったかも、なので全然怖い思いをしませんでした。
回復室で麻酔から覚める
「終わりましたよ〜」って優しいナースの声で目が覚めたけど、もうろうとしてまぶたを開けていられず、眠りに落ちる。というのを2〜3回繰り返しました。麻酔がしっかり効いていたのですね。この時点では痛みは全く感じず、吐き気もありません。
病室へ移動
15時30分ごろに病室に移動、夫と再会。執刀医がすぐに来てくれて説明があり、全て順調で問題ない、尿は最初のうち青いとのこと。手術時間は1時間くらいと予定より短かったよう。手術中に撮影されたまん丸の子宮、断端部位の縫合の写真をチラッと見せてもらったけど、意識がまだはっきりしていなかったので、次の検診でもう一度見せてもらおうと思います。
痛みは、腰あたりの鈍痛が始まり、時間が経つに従って重い生理痛のような痛みに。
コントローラーを渡され、痛み止めの薬Endoneを自分で必要な時に点滴で入れることができます。Endoneは”オピオイド系の鎮痛剤のひとつで、アヘンに含まれるアルカロイドのテバインから合成される半合成麻薬”。ナースからの説明では、目安は、10の痛みのうち、3以上の痛みになったら使用。この日は5回以上ポチッと押したかな…速攻で痛みが和らぎ楽になります。
急性疼痛管理(Acute Pain Management)のスタッフが病室に訪ねて来て、我慢できない痛みがあったら呼んでください、とのこと。幸いお世話になることはありませんでした。
酸素吸入、尿道カテーテル、血栓予防用のふくらはぎを包み込むマット型の電動マッサージ器は翌朝まで。尿道カテーテルは初めての体験なのですが、入ってるの?と思うほど、とりはずすまで痛みもなく、感覚がほとんどありませんでした。
最初の数時間は30分おきにナースが血圧・脈拍・熱の測定をしに来ます。その後夜中まで1時間ごとの測定。夕食の時間までうとうと。
子宮全摘出手術後初めての食事
ダイニングスタッフが、お部屋に夕食を運んできました。
メニューは:
野菜スープ
サーモンのクリームソース焼き
温野菜
パン
ゼリー
フルーツミックス
バニラアイスクリーム
豪華!ボリュームたっぷりです。でも…手術室から出てきて4時間くらいしか経っていないんですが…日本人の私にはちょっと無謀に感じます…。吐き気は全くないので、なんとかベッドの背をあげて、お魚と野菜に少し手をつけただけ、お腹の中がキリキリ痛みます。アイスクリームは食べやすかった。
夕食後から翌朝まで
夕食後夫は帰宅。
食後はお腹の中がチクチク痛みます。ナースが鎮痛剤(Panadol)1錠半と抗炎症薬1錠持ってきて、飲むようにと。
21時半頃に夜のナーススタッフに交代。24時間中に3回スタッフ交代があって、担当ナースの名前を病室のボードに書いてくれます。引き継ぎも病室のドアすぐのところで行うので、内容が聞けて安心感がある。
22時頃ガス(おなら)が出始めます。
うとうとしていたら、ナースから、吐き気どめの薬を3日間飲むとの説明が。薬名はZofran、オンダンセトロンで薬物性嘔吐の予防治療に用いられる薬。舌の下に置いて溶かすタイプのもので摂りやすいです。
痛み止めのEndone、自分でポチッとコントローラーを押して定期的に入れていました。あまりにも楽になるので、最後の方は痛みが10のうち3に達しなくても押しちゃってたかも。
夜中12時頃、ナースが来て、そろそろEndoneは副作用が強いので、代わりに錠剤の痛み止めに代えましょう、と。錠剤の痛み止めは、Targinという薬名。12時間かけてゆっくり効くタイプの薬です。コントローラーは翌朝までそのまま持たせてくれましたが、使用しませんでした。
振り返ってみると、手術日、最高の痛みは10のうち5くらいだったかな(痛みの感じ方は人によって違うので、表現するのが難しい)。でも、コントロールが上手くされていたので、我慢できない!という痛みはありませんでした。
この日は、手術中に入れた炭酸ガスのせいで、左肩下が痛むことがあるけど、横になってベッドの角度を調節して少し上半身あげてるぶんにはあまり気にならず。
夜中でも数時間おきに、測定や点滴がきれて、入れ替えたりなどあるので、小刻みの眠りを繰り返して翌朝を迎えました。